オメガ百科8 『必要だけど過剰摂取注意のオメガ6オイル』

前回のおさらいですが、オメガ6オイル(リノール酸を多く含む脂肪酸)は保湿、細胞やホルモンをつくる材料で、子供の発育に欠かせない油だと紹介しました。

 

ところが、このオメガ6オイル、過剰に取りすぎるとアトピーや花粉症などのアレルギーを誘発するほか、がんや心疾患のリスクを高めるという報告もあり、取りすぎには注意です。

 

なのですが、なんと!

 

私たちが普段なにげなく口にしている、加工食品、外食、コンビニ食品、お菓子の多くにオメガ6オイルが使用されており、現代人の多くがオメガ6オイルを取りすぎている傾向にあることが問題となっています。

 

オメガ6オイルの種類は20種類以上ありますが、皆さんご存知の主な油では

 

・ごま油

・サラダ油

・大豆油

・コーン油

・ひまわり油

・綿実(めんじつ)油

・グレープシードオイル

・パンプキンシードオイル

・ウォールナッツオイル

・植物油脂・植物油(パッケージ表示)

 

です。

 

加工食品のパッケージの原材料表示欄に「植物油脂」「植物油」と記載されているものの多くがこのオメガ6オイルです。

 

リノール酸は体内で「アラキドン酸」に変換され、さらにプロスタグランジンという炎症の原因となる副産物を生成します。

 

アラキドン酸は免疫や脳の機能、乳幼児の発育にかかわる脂肪酸ですが、過剰摂取によりアレルギー反応を誘発し、動脈硬化などの循環器系疾患を誘発するとされています。

 

また、オメガ6オイルとオメガ3オイルの脂肪酸の代謝には同じ酵素が使われるため、オメガ6オイルの摂取比率が多いと、オメガ3オイルの代謝がされにくくなり、せっかく摂取したオメガ3オイルの働きが阻害されてしまいます。

 

オメガ3オイルの効果を発揮する意味でも、オメガ6オイルの摂取量には注意が必要です。

 

厚生労働省が推奨するオメガ6とオメガ3の比率は4:1。 

 

ですが、日本脂質栄養学会という団体が推奨する比率は2:1としています。これは先に述べたオメガ6とオメガ3の代謝に同じ酵素がつかわれていることや、その影響でオメガ6オイルがオメガ3オイルの代謝を妨げることを踏まえた比率です。

 

「日本人の食事摂取基準」(厚生労働省/2015年)では、油の1日の摂取目安量は、成人男性45~65g程度(大さじ4杯強)、成人女性30~50g程度(大さじ2~3杯)を目安としています。

 

男女差、年齢、活動量、病気の有無で異なりますが、オメガ3系オイルの目標量は1.8~2.4gでDHAとEPA合わせて1日あたり1g以上/日(目安量なし)、オメガ6オイルは7~11g/日となっています。

 

体に必要なオイルですが、バランスを意識して摂ることがとても重要ですね。

 

次回はオメガ9オイルについてご紹介します♪

 

◇オメガさと子のオメガレシピはFINCアプリに掲載しています♪

FiNCアプリ(無料ダウンロード)は下記から↓

https://app-dietcoach.finc.co.jp/web_views/user_invitations/nywyg35k

★★FiNCアプリ招待コード★★

nywyg35K 

 

  

(参考・引用文献)

 

「カラダが変わる! 油のルール」(守口徹著 麻布大学生命・環境部教授 1997年米国国立衛生研究所にて脂肪酸と脳機能について研究。オメガ3系脂肪酸の有用性を広めるべく研究・講演活動をされています)

 

 トランス脂肪酸ゼロをめざせ(セラピーティック・リサーチ・オンライン 日本動脈硬化学会)

 

http://therres.jp/3topics/2013/20130516150411.php

 

Dr.クロワッサン2016.6.1発行「油で健康になる」

 

Dr.クロワッサン2015.10.25発行「油100歳まで血管がさびない109のレシピ」

 

Dr.クロワッサン2016.6.5発行「オイル美容バイブル